春のはじまりにしては寒い朝だった。
『木に引っかかったビニールを猫と勘違いして助けるために登っておられなくなるとか誰かに見られたら…のまえにどう降りるの( ; ; )( ; ; )』
「最近の女子高生も木登りするんだね!」
「わぁっ、」
『い、イケメン。しかも同じ制服d…じゃなくて!』
「お、降りれなくて…助けてくださぃ〜」
『はずかしぃいいいいーーーー★』
「なるほど…飛べ!!!」
『は?!この状況で冗談とかありえないんですけど!』
「俺が絶対受け止めるから!!」
『まってこの人ガチで言ってる?』
「む、無理ですぅ〜( ; ; )」
「飛ぶんだ!!!」
『もうどうなってもいいや!!えいっ!!!』

「痛くな…い?」
「ほら、絶対受け止めるって言ったっしょ?」
「ありがとうございます!」
『恥ずかしくて目みれないよ〜!!』
「同じ学校?見たことない顔だな…」
そう言って先輩は顔を覗き込んできた。
「俺3年の天川旭!やべっ、俺先生と面談あるんだった…もう行くわ!また学校で!」
「ありがとうござ あっ、行っちゃった」

『なんだろう…先輩に受け止められてからまだからだがあつく感じる』
わたしの春は今日から始まった。