あの時、お母さんに


(ちょっとだけ過去)

「あんた、春日企業の社長の息子さんと付き合っていたそうね」


「春日企業・・・??誰の事??・・」




「春日はるとよ。まさか、知らなかったの??!一ノ瀬と春日は犬猿のライバルなのよ??!そんな春日家の人と馴れ合うなんて、一ノ瀬の恥よ!!!」




そういうと、


お母さんはあたしを


殴り始めた







これが、世間でいう虐待っていうものに気付く時間は



そんなに必要なかった









あたしは、この日



声を押し殺して泣いた。