「そうだ、君は一ノ瀬るなと言う名前だ。るなちゃんは、交通事故にあって
頭の中の記憶をなくしてしまったんだよ」





おじいさんはなおも話を続ける



「この女の人はあなたのお母さんだよ。るなちゃんが事故にあってからずっとそばにいてくれたんだよ」



と言った




わたしは女の人の方をちらっと見た



すると


「るな…本当にわたしのこと覚えてない…?」



と聞いてきたが


わたしは



「…………うん」




としか答えられなかった