「大丈夫、そんなに謝らないで…リングが謝ることは何もないわ。リングがいてくれるおかげで、ずっと今まで私は生きてこられているの…。リングだって手を縛られているんだもの、何も出来ないのは仕方ないの…。」
私はまだぼんやりした頭で、ゆっくりと周りを見渡した。
「…ここ、どこだろう…?私たち、ずっとここにいさせられたままなのかな…?リング、私が倒れたあと、どうなったの?」
リングは、
私の応急処置をしてくれたこと、
お姫様に会えるようお願いしてくれたこと、
乗り物に乗って屋敷のような場所へ連れてこられたことを話してくれた。
監視を条件に、ふたりでいられるよう説得をしてくれたことも…
リングに聞くと外は『嵐』だったという。
窓は高く、ここからは見えないけれど、私の感じた初めての『不天候』だった。
外からは、ザアザアという、空から落ちる水が建物に当たっているらしい音と、ゴロゴロという、なんだかとても不思議な音がする。
「…リング…腕に触れていていい…?怖くてたまらないの……」
リングは微笑んで、ベッドに横になった私に縛られたままの両腕を差し出してくれた。
『ネオが怖くなくなるのなら、いくらでも掴まっていてくださいね。気分は悪くありませんか?』
「大丈夫よ。ありがとう、リング。」
『顔色が少し戻ったようですね。』
気付けばリングが私の顔を覗き込んでいた。
「っ…」
なんだか少し恥ずかしくなった。
今までリングがそうしても、そんなことを感じたことはなかったのに…
『ネオ、顔が赤くなりましたね。具合が悪いのですか?もう少し眠りますか?』
心配そうにするリングに、私は慌てて首を少し振った。
「平気だよ…!リングが私の顔、じっと見るから、その…」
まだ火照る顔を、メットの上からグローブを着けた手で思わず抑えてしまう、
リングはそれを聞き、目を見開いた。
『ネオ、まさか』
「え…??」
『私のことなど、そのような対象に見る必要はありません。』
リングは無表情で私にそう言った。
なんの事だろう?
よく分からないけれど、リングは何かに怒っているのだろうか…?
「…ごめんなさい……」
思わず謝ってしまう。
リングは気付いたように済まなそうな顔で私に返した。
『申し訳ありません、ネオ。あなたはアンドロイドと人間の区別がうまく付いていないのでしたね。仕方の無いことでした。許して下さい、あのような言い方をして』
私はリングに照れてはいけないのだろうか?
『ネオ、眠れるうちに眠っておきましょう。スーツ姿で寝苦しいかもしれませんが、計測が出来ず危険なので、脱がずに眠ってもらうことになってしまいますが。』
リングはいつもの調子で私に接する。
「うん…。」
リングはさっき、どうしたのだろう?
私はなぜ、リングに照れたりしたのだろう?
リングは何も言わないまま、いつものように私に笑い掛けてくれている。
私はそれ以上は言わないことにした。
私はまだぼんやりした頭で、ゆっくりと周りを見渡した。
「…ここ、どこだろう…?私たち、ずっとここにいさせられたままなのかな…?リング、私が倒れたあと、どうなったの?」
リングは、
私の応急処置をしてくれたこと、
お姫様に会えるようお願いしてくれたこと、
乗り物に乗って屋敷のような場所へ連れてこられたことを話してくれた。
監視を条件に、ふたりでいられるよう説得をしてくれたことも…
リングに聞くと外は『嵐』だったという。
窓は高く、ここからは見えないけれど、私の感じた初めての『不天候』だった。
外からは、ザアザアという、空から落ちる水が建物に当たっているらしい音と、ゴロゴロという、なんだかとても不思議な音がする。
「…リング…腕に触れていていい…?怖くてたまらないの……」
リングは微笑んで、ベッドに横になった私に縛られたままの両腕を差し出してくれた。
『ネオが怖くなくなるのなら、いくらでも掴まっていてくださいね。気分は悪くありませんか?』
「大丈夫よ。ありがとう、リング。」
『顔色が少し戻ったようですね。』
気付けばリングが私の顔を覗き込んでいた。
「っ…」
なんだか少し恥ずかしくなった。
今までリングがそうしても、そんなことを感じたことはなかったのに…
『ネオ、顔が赤くなりましたね。具合が悪いのですか?もう少し眠りますか?』
心配そうにするリングに、私は慌てて首を少し振った。
「平気だよ…!リングが私の顔、じっと見るから、その…」
まだ火照る顔を、メットの上からグローブを着けた手で思わず抑えてしまう、
リングはそれを聞き、目を見開いた。
『ネオ、まさか』
「え…??」
『私のことなど、そのような対象に見る必要はありません。』
リングは無表情で私にそう言った。
なんの事だろう?
よく分からないけれど、リングは何かに怒っているのだろうか…?
「…ごめんなさい……」
思わず謝ってしまう。
リングは気付いたように済まなそうな顔で私に返した。
『申し訳ありません、ネオ。あなたはアンドロイドと人間の区別がうまく付いていないのでしたね。仕方の無いことでした。許して下さい、あのような言い方をして』
私はリングに照れてはいけないのだろうか?
『ネオ、眠れるうちに眠っておきましょう。スーツ姿で寝苦しいかもしれませんが、計測が出来ず危険なので、脱がずに眠ってもらうことになってしまいますが。』
リングはいつもの調子で私に接する。
「うん…。」
リングはさっき、どうしたのだろう?
私はなぜ、リングに照れたりしたのだろう?
リングは何も言わないまま、いつものように私に笑い掛けてくれている。
私はそれ以上は言わないことにした。