スタンドバイユー

ゆっくり目を開けると、有樹さんの顔が目の前にあって。



「…きゃ…!!」



思わず、後ずさり。



「お前、さすがの俺でも、女は殴らねぇよ。面白いヤツだなぁ」



なんて、笑ってる。



なっ…、本当に何なの?!



一体この人は何しにここまで来たの?



ハテナマークを並べるあたしを尻目に、有樹さんは、玄関のドアを開けて、また閉めて戻ってきた。



「……?」



「お前、何て言うの?」


彼が突然、聞く。



「へっ?」



「相沢、何ていうの?名前」



あぁ、表札見に行ってたのか。



「こ、このみです」



「このみ?」



はい、と頷く。



「どんな字?」



「あ、あの、「好き」って、書くんです」



説明するあたし。



「ふーん、かわいいじゃん。あ、もちろん名前がな」



「……、」



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