天使の記憶



一時間目は国語だ。


江野という

優しい
おばあちゃんみたいな
先生だ。





授業が始まり



デカい黒板の半分を過ぎたが



香坂さくらの話が
切れることはなかった。



永斗は
ちらほら彼女の方を
見ていた。




いや、

永斗だけじゃない。




俺を含めた


男子の大半が

彼女のことを



気にしていた。





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