天使の記憶

遅れをとってはいけない


と永斗は

俺も

香坂さくらの席へ

行くようにと促した。



俺には彼女がいるから

女子の転校生なんて


どうでも良かったのもあるが、



俺とは反対側の席の


香坂さくらが


遠い遠い
海の向こうの人のように感じて




自分のテリトリーから


離れることが





出来なかった。





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