ペリドットの約束

演奏が終わった。

「わりい、いっぱいとちったわ」

「まあ合わせしてないし、あたしもごめんね」

ロベルトとスカーレットは音楽家だからわかることがあるのだろう。素晴らしい演奏だったと思うのだけれど。

「じゃああたしそろそろ準備するね。ディナーコンサートで歌う女の人が打ち合わせしにくるから」スカーレットは言った。

「お世話になりました」
私はスカーレットと握手をした。