森を抜けて、景色が街めいてきた。 朝日が街を明るく照らし、車窓は眩しくきらきらとしている。 「あのさ、司祭の妹ってこと、隠せよ」 「あ、そういえば、そうですね」 「……そういえばって。おでこの中身、あるの?」 「えー!やっぱりおでこ大きいですか?!」 「……ふ」 ロベルトは今度は、ふ、とだけ言って表情を変えなかった。