「あの……兄が肺の病気で……兄は首都の司祭なんです。それで兄が、後継者にと、ジークさんを選びました。ユリア様のお導きで……」

「わかったよ。お導きだね。でも……司祭様の病気、私なら治せる気がするよ?」

「本当ですか?!」

「うん。だから一緒に首都に行くよ」
とジーク。

「今日はもう遅い。河を渡るなら今日はゆっくりしたら?」ローゲは言った。

「そうします。ありがとう。明日の朝また来ます」