「へええ!どこを旅してきたんですか?」 わたしは目を輝かせて 彼を質問攻めにあわせた。 「いろいろ」 「教えてください!」 私があまりにもしつこいようだから、 彼は軽くためいきをついた。 「……初めはイースティンだった。 色々あって……人を探すことになって、 国中回って、そのあとは北へ行って大陸を回って…… 見つからなくてこの国に戻って、 もう一回国内を回ることにした」 って俺、見知らぬ女の子相手に何話してんだ、と思ったみたいで、 途中から彼は恥ずかしそうだった。