side プリシラ

南端からサウスティンはそう遠くなかった。

サウスティンは海辺の街で、大きな丸くて回る何かや、灯台をモチーフにしたタワーが印象的だった。

「しかしジークの運営してる施設ってどこだろな」ロベルトは言った。

「あの、すみません」わたしは子供を連れた女の人に声をかけた。

「ここにジークという、医療施設を運営している人はいますか?」