ペリドットの約束

フローラが1人で住んでいた間、沢山の手紙や(住所も書かれておらず書くだけで満足していたと思われる)おびただしい字で書かれた沢山の詩が、紙の束のなって散らかっている。手紙の相手は、自分だった。

俺は一生かけても読めないであろうこの紙の束をすべて読むと決めた。

フローラには奇跡の力で未来がわかっていた。

手術は成功に見せかけて失敗しており、自分は若くで死ぬこと。

俺はまだ読んでいない手紙を開けた。

書き出しはこうだった。

“あなたが私を花の精だといって
曲を作ってくれたから
私は本物の花の精みたいね“

フローラはわかっていた。両親も俺も悲しんで、俺は自暴自棄になって壊れてしまうことも。だから視える未来を違う結果にするためにひとりでイースティンを出た……等読んだ。