列車はあっという間に首都に到着する。たくさん話したいことがあった。けれど話すことができなかった。

懐かしい首都。懐かしい神殿。

ロベルトは神殿の前で去ろうとした。

「プリシラ、じゃ」


「待って、ロベルト」

私はロベルトを抱きしめた。

「おお……」

「ね、キスしてください。お願い」