「悪いな、巫女さん。 まさかと思って来たんだけど、 ここにフローラっていう巫女いる?」 男の人はそう言った。 私はびっくりした。 この男の人……もしかして、 あのときみたいな……悪党?! わたしは大きな声で叫ぼうとした。 けれど男の人はわたしの口を塞いだ。 「待て……話聞けよ、怪しい者じゃない」