「オペラの台本は私が書いたのですわ。家庭教師をしながら少しずつ執筆してね」
と本物のジェーンさんは言った。

「そうなのですね!」

「ええ。これを」ジェーンさんは小説を私に手渡した。タイトルはもちろん『薔薇のプリンセス』だ。

「これ……」

「貰ってください。お騒がせしました」
ジェーンさんは言った。