「…俺言いたいんだ…。」 「何を?」 そろそろ月が顔を出す時間。 「この国が好きだって。」 ずっと言いたかった。誰かに聞いて欲しかった。 「…言えるようになるよ。」 君のその瞳に迷いなんてない。その力強い瞳に吸い込まれそうになる。 「天音がいてくれれば。言えそうな気がする。」 「じゃあ、みんなが京司の敵になっても、私は京司を信じるよ。」 「…ありがとう…。」 その笑顔が今日も輝いていた。 その言葉が聞けただけで十分だ……。