「やっぱり、探してくる!!」
天音は何が起こったのかわからないまま、部屋で悶々と過ごしていたが、突然立ち上がり、そう叫んだ。
彼女も、何故か胸騒ぎがして、居ても立っても居られなくなったのだ。
それは失くしてしまったピアスのせいか、それとも…。
「え、ちょっと!」
華子は、さすがにそれはマズイと思い、天音を止めようとした。
しかし、華子の忠告を聞くより前に、天音は扉の外をこっそり覗いた。
どうやら、今は外には誰もいない。
まるで何事もなかったように、辺りは静まり返っていた。
「大丈夫。もう兵士の人もいないし。」
そう言って天音が華子に笑いかけた。

