「医者を呼べ―!!」

辺りは、騒然としていた。
京司はすぐ様担架に乗せられ、上の階にある医務室へと運ばれた。

「天師教…。」

皇后はその光景を目にし、腰から崩れ落ちる。

「皇后様下がってください!」

官吏が困惑する皇后を天使教の元へと近づけさせぬために、彼女の行く手を阻む。


「京司…。」



そして皇后の震える唇は、小さくその名をつぶやいた。