「はぁ、はぁ、はぁ」
天音は無我夢中で走って行くうちに、城を出て、いつの間にか広場にたどり着いていた。
「やっぱー、天使教様のお力だよな。」
「この国も安泰だ。」
そこで天音が目にした光景は、人々が安堵の表情を見せながら、広場を後にしていくものだった。
「はぁ、はぁ、りん?」
天音は、そこにまだ立ち尽くしていたりんを見つけ、思わず彼に声をかけた。
「あ…ま…ね?」
りんは突然耳に飛び込んできた彼女の声の方へと、ゆっくりと視線を送る。
(なぜ…彼女が…ここに?)
「りん!青見なかった?」
しかし、そんなりんの心情など知る由などない天音は、自分の要望ばかりを全面に押し出し、食い気味にりんを問い詰めた。
「青…?」
あっけにとられたりんは、唐突に耳に飛び込んできたその名前に、顔をしかめた。
その名を聞いた事はあったが、彼はその人物は知らなかった。
『ふーん。青って誰や?』
『…月斗が殺した人の弟。』
それは以前かずさから返ってきた答え。青が月斗の知り合いなのは確か。
「あ、りんは青知らないか…。あ、かずさ!!」
すぐ様天音は、りんの隣に立っていたかずさへと視線を移し、今度は彼女へと問う。
ドン
「す、すいません。」
その時天音は、周りも見ずに人波の真ん中に突っ立っていたため、広場を行き来する人とぶつかってしまった。
そして、その人波を避けるように、りん達の方へとさらに近づいた。
天音は無我夢中で走って行くうちに、城を出て、いつの間にか広場にたどり着いていた。
「やっぱー、天使教様のお力だよな。」
「この国も安泰だ。」
そこで天音が目にした光景は、人々が安堵の表情を見せながら、広場を後にしていくものだった。
「はぁ、はぁ、りん?」
天音は、そこにまだ立ち尽くしていたりんを見つけ、思わず彼に声をかけた。
「あ…ま…ね?」
りんは突然耳に飛び込んできた彼女の声の方へと、ゆっくりと視線を送る。
(なぜ…彼女が…ここに?)
「りん!青見なかった?」
しかし、そんなりんの心情など知る由などない天音は、自分の要望ばかりを全面に押し出し、食い気味にりんを問い詰めた。
「青…?」
あっけにとられたりんは、唐突に耳に飛び込んできたその名前に、顔をしかめた。
その名を聞いた事はあったが、彼はその人物は知らなかった。
『ふーん。青って誰や?』
『…月斗が殺した人の弟。』
それは以前かずさから返ってきた答え。青が月斗の知り合いなのは確か。
「あ、りんは青知らないか…。あ、かずさ!!」
すぐ様天音は、りんの隣に立っていたかずさへと視線を移し、今度は彼女へと問う。
ドン
「す、すいません。」
その時天音は、周りも見ずに人波の真ん中に突っ立っていたため、広場を行き来する人とぶつかってしまった。
そして、その人波を避けるように、りん達の方へとさらに近づいた。

