「はぁ、はぁ。」
『天音、お前の知りたい事は、全てそこにある。』
『回りくどい事はもういいだろう。国つぶせばいいんだろ?』
『全て知りたければ、石を見つければいい…。』
『全てを知っているのは国なのよ。』
天音はいつの間にか部屋を飛び出して、誰も居ない城の中を走っていた。
「はぁ、はぁ、青!!」
(なぜこんなに必死に彼を探しているのか…。
彼にすがりたいから?
違う…。)
今、天音を動かかしているのは、彼女自身。
(知りたい…。)
ただ、その思いだった。
しかし、さっきまで近くにいたはずの青の姿は、どこにも見当たらない。

