何の取り柄もない田舎の村娘に、その国の神と呼ばれる男は1秒で恋に落ちる【後編】



「大丈夫ですかね…。」

士導長は心配そうに、華子の様子をバルコニーへと続く部屋の中で、皇后と一緒に見守っていた。
あの華子の事だ。正直、何をしでかすかわからない。

「…あの子…。」

しかし皇后は、そんな士導長の話などは上の空で、何かを考えていた。