「私、城に行く!」
「へ?」
突然、天音が突拍子のない事を言い出し、りんの口からは間抜けな声が飛び出した。
「行かなきゃ…。」
そう言って天音は、真っ直ぐ城に向かって歩き始めた。
「ま、まちーや。」
りんがそれを止めようとして、慌ててその後を追いかけ、天音の腕をつかんだ。
「捕まるのがおちよ。」
天音の背後から聞こえたかずさの冷静な言葉に、天音は背筋がゾクリとした。
「え…?」
「天音。もうあの頃の城じゃないわ。あなたは、妃候補でもなんでもない。」
そう、かずさの言う通り、今や妃候補でもない天音が、受け入れられるわけがない。
「…。」
(わかっていなかった…。何も…。)
天音は危機感が足りない事に気が付かされた。
「あなたは、ただの石を探すための道具になりたいの?」
かずさの冷たい視線が、尚も天音の背中に突き刺さる。
それは彼女からの警告。
国が欲しいのは石だけ。それを探すために天音を捕まえようとする事は、目に見えている。
それなのに城になど行ったら、それは飛んで火に入る夏の虫。
「でも!それでも城には!!」
天音は興奮が収める事ができず、周りに構わず、思わず大声で叫んでしまった。
「へ?」
突然、天音が突拍子のない事を言い出し、りんの口からは間抜けな声が飛び出した。
「行かなきゃ…。」
そう言って天音は、真っ直ぐ城に向かって歩き始めた。
「ま、まちーや。」
りんがそれを止めようとして、慌ててその後を追いかけ、天音の腕をつかんだ。
「捕まるのがおちよ。」
天音の背後から聞こえたかずさの冷静な言葉に、天音は背筋がゾクリとした。
「え…?」
「天音。もうあの頃の城じゃないわ。あなたは、妃候補でもなんでもない。」
そう、かずさの言う通り、今や妃候補でもない天音が、受け入れられるわけがない。
「…。」
(わかっていなかった…。何も…。)
天音は危機感が足りない事に気が付かされた。
「あなたは、ただの石を探すための道具になりたいの?」
かずさの冷たい視線が、尚も天音の背中に突き刺さる。
それは彼女からの警告。
国が欲しいのは石だけ。それを探すために天音を捕まえようとする事は、目に見えている。
それなのに城になど行ったら、それは飛んで火に入る夏の虫。
「でも!それでも城には!!」
天音は興奮が収める事ができず、周りに構わず、思わず大声で叫んでしまった。

