やっぱり私には付けられなかった。あの十字架のピアスは…。
「なぜあのピアスを天音に返した?」
男は怪訝な顔でかずさを見た。
「…だってあれは大事なもの。」
「…。」
「大切な印でしょ?」
かずさは同意を求めるようにもう一度そう言って、ほんの少しだけ微笑んだ。
「なぜあのピアスを天音に返した?」
男は怪訝な顔でかずさを見た。
「…だってあれは大事なもの。」
「…。」
「大切な印でしょ?」
かずさは同意を求めるようにもう一度そう言って、ほんの少しだけ微笑んだ。

