何の取り柄もない田舎の村娘に、その国の神と呼ばれる男は1秒で恋に落ちる【後編】


「はぁはぁ。」

天音は町の入り口に向かって走り出していた。無我夢中で…。

『もう夢は見たくないの。』
『全部…、偽りの世界なんだから。』


「はぁはぁ。ち…がう…。」

(わかっていた。)


『私決めたんだ…信じるって…。』

「はぁはぁ…。」

『簡単にあきらめんなって!』



(行かなくちゃ…。)