天音は、ジャンヌの墓から城の前まで戻って来た。
そこは今はガランとしていて、さっきまで大勢の人々で溢れていたのが、まるで嘘のようだ。
「天音…。」
そして、自分を呼ぶ声の方へと、天音は振り返った。
「…。」
そして、いつものように無表情でそこに立っていたかずさをじっと見た。
「これを…。」
すると、徐にかずさが手を差し出した。
「…ピアス…?」
差し出したかずさの手にあったのは、天音の失くしたはずの十字架のピアスだった。
なぜそれを彼女が持っているのか。その事に驚く様子もなく、その疑問を天音は口にはしなかった。
まるで、それが当たり前にように…。
「これはあなたの罪の印?もう持っていたくない?」
「…。」
かずさの鋭い視線が天音に突き刺さった。
しかし、その問いに天音が答える事はない。
そこは今はガランとしていて、さっきまで大勢の人々で溢れていたのが、まるで嘘のようだ。
「天音…。」
そして、自分を呼ぶ声の方へと、天音は振り返った。
「…。」
そして、いつものように無表情でそこに立っていたかずさをじっと見た。
「これを…。」
すると、徐にかずさが手を差し出した。
「…ピアス…?」
差し出したかずさの手にあったのは、天音の失くしたはずの十字架のピアスだった。
なぜそれを彼女が持っているのか。その事に驚く様子もなく、その疑問を天音は口にはしなかった。
まるで、それが当たり前にように…。
「これはあなたの罪の印?もう持っていたくない?」
「…。」
かずさの鋭い視線が天音に突き刺さった。
しかし、その問いに天音が答える事はない。

