何の取り柄もない田舎の村娘に、その国の神と呼ばれる男は1秒で恋に落ちる【後編】



「た、た、た、大変です。」

真っ青な官吏の顔が、宰相の元へ駆け寄った。

「…どうした?」

そのただらない様子に、宰相は怪訝な顔を見せる。

「て、天師教様…が…。」

官吏が声を震わせながら、口を開いた。