「伝えたい事…。」
その頃天音はジャンヌの墓の前にいた。
「お母さん教えてよ…。私は…どうしてここにいるの…。」
ザ―
しかし、風が天音の髪を揺らすだけ。
その答えが返ってくる事はない。
「天音。」
その時、心地よい彼の声が、天音の耳に届いた。
「え…。」
天音が振り返る。
まさか彼がここにいるなんて…。
「…誰だと思った?」
夕日で彼の顔が赤く染まる。
「青…。」
天音がそこに立つ彼の名を呼んだ。
「もうすぐ日が沈むね。」
「どうして、ここに?」
天音は、その疑問を口にした。
彼にこの場所を話した事など一度もない。
ましてや彼が一人、城を出てここまでやって来るなんて…。
「夕日を見に来たんだ。」
青はそこに見える大きな夕日を、真っ直ぐ見つめていた。
「…ねえ、月斗は?」
月斗はあの後どうなったのか。天音はそれを見る事はなく、あの場を去ってしまった。
そんな天音が、彼の安否を気にするのも無理はない。
「さあ?なんか飛び降り自殺して消えたって。」
「…。」
「アイツがそんな簡単に死ぬわけないだろ…。」
「そっか…。」
天音は、そんな青の憎まれ口を聞いて、ホッとした表情を見せた。
月斗はきっと生きている。そう確信した。
その頃天音はジャンヌの墓の前にいた。
「お母さん教えてよ…。私は…どうしてここにいるの…。」
ザ―
しかし、風が天音の髪を揺らすだけ。
その答えが返ってくる事はない。
「天音。」
その時、心地よい彼の声が、天音の耳に届いた。
「え…。」
天音が振り返る。
まさか彼がここにいるなんて…。
「…誰だと思った?」
夕日で彼の顔が赤く染まる。
「青…。」
天音がそこに立つ彼の名を呼んだ。
「もうすぐ日が沈むね。」
「どうして、ここに?」
天音は、その疑問を口にした。
彼にこの場所を話した事など一度もない。
ましてや彼が一人、城を出てここまでやって来るなんて…。
「夕日を見に来たんだ。」
青はそこに見える大きな夕日を、真っ直ぐ見つめていた。
「…ねえ、月斗は?」
月斗はあの後どうなったのか。天音はそれを見る事はなく、あの場を去ってしまった。
そんな天音が、彼の安否を気にするのも無理はない。
「さあ?なんか飛び降り自殺して消えたって。」
「…。」
「アイツがそんな簡単に死ぬわけないだろ…。」
「そっか…。」
天音は、そんな青の憎まれ口を聞いて、ホッとした表情を見せた。
月斗はきっと生きている。そう確信した。

