「天音。」 その声に呼ばれ天音が振り返ると、星羅を見送った華子が、すぐそこに立っていた。 華子がこの池に来るなんて初めての事で、天音は驚きの表情を浮かべていた。 「華子?」 「…恋してるでしょ?」 華子が何の前触れもなく、唐突にその言葉を口にし、優しく微笑んだ。 「え?こい?えさならあげてるよ。」 「クスクス。」 しかし、天音から返ってきたのは、的外れなそんな言葉だった。 そんな天音を見た華子が、声を出して笑った。