「じぃ、あの天音って子にも会わせるの?」

皇后が、天使教との謁見のために用意された部屋の前で士導長に尋ねた。

「…。」

士導長は、前を向いたまま何も答えない。


「天師教はあの子を選ぶのね…。」


皇后は、真っすぐ前を見つめ、ぽつりとつぶやいた。