そんな事を言い合いながら、二人はずんずん町へと入って行く。
そして、ある場所へとたどり着き、足を止めたりんは、古くて重いその扉に手をかけた。
ギー
するとその扉は、不気味な音を立てて開いた。
「すんませーん。」
りんは、その扉を何の躊躇もなく潜り抜け、中へと足を進める。
「こういう所来ると、吐き気すんだけど。」
しかし、月斗は入り口で立ち止まったまま、不貞腐れたようにそう言った。
「何罰当たりな事言うてんのや!」
月斗は後ろを振り返って、月斗に向かってそんな言葉を投げかける。
「あら?お祈りにいらしたの?」
そこへ、奥の扉から、シスターの恰好をした女の人が現れた。
そう、ここは彼等の目的地である、中月町の教会だった。
「いやー、ちょっとちゃうんやけど。この教会のシスターさんやな。」
「ええ。」
「ちょっと聞きたいんやけど、ここに、12年位前からいる人おりますか?」
「えっと…。」
そのシスターは、少し困った顔を見せ、どう答えたら良いのかと思案しているようだった。
「12年位前に天音っちゅう女の子が、この教会に預けられてたはずなんやけど…。」
「12年位前ですか…。ちょうどその頃、牧師さんも亡くなって、シスター達も入れ替わったと聞いています。私は、数年前に来たばかりで、詳しい事はよくわからないんですけど…。」
シスターは、まだ困り顔を浮かべながらも、きちんと彼の問いに答えてくれた。
このシスターが言ってる事は、おそらくウソではない。
りんは、直感的にそう感じていた。
「…そうですか…。」
りんはそう言って一度教会の中を見渡し、その扉を再び潜り外へと出た。
そして、ある場所へとたどり着き、足を止めたりんは、古くて重いその扉に手をかけた。
ギー
するとその扉は、不気味な音を立てて開いた。
「すんませーん。」
りんは、その扉を何の躊躇もなく潜り抜け、中へと足を進める。
「こういう所来ると、吐き気すんだけど。」
しかし、月斗は入り口で立ち止まったまま、不貞腐れたようにそう言った。
「何罰当たりな事言うてんのや!」
月斗は後ろを振り返って、月斗に向かってそんな言葉を投げかける。
「あら?お祈りにいらしたの?」
そこへ、奥の扉から、シスターの恰好をした女の人が現れた。
そう、ここは彼等の目的地である、中月町の教会だった。
「いやー、ちょっとちゃうんやけど。この教会のシスターさんやな。」
「ええ。」
「ちょっと聞きたいんやけど、ここに、12年位前からいる人おりますか?」
「えっと…。」
そのシスターは、少し困った顔を見せ、どう答えたら良いのかと思案しているようだった。
「12年位前に天音っちゅう女の子が、この教会に預けられてたはずなんやけど…。」
「12年位前ですか…。ちょうどその頃、牧師さんも亡くなって、シスター達も入れ替わったと聞いています。私は、数年前に来たばかりで、詳しい事はよくわからないんですけど…。」
シスターは、まだ困り顔を浮かべながらも、きちんと彼の問いに答えてくれた。
このシスターが言ってる事は、おそらくウソではない。
りんは、直感的にそう感じていた。
「…そうですか…。」
りんはそう言って一度教会の中を見渡し、その扉を再び潜り外へと出た。

