「これは夢…?」 天音が何か違和感を感じて、そっと目を開けた。 「違う。夢…じゃない…。」 ボー 今はしっかりと開いている天音の目には、遠くに赤い炎が確かに映っていた。 「燃えてる…。」 天音はなぜか、中庭の池の前で横たわって、眠っていたようだ。 部屋で寝ていたはずなのに、なぜこんな場所にいるのか…。 それは、天音にもわからず、ただその光景をぼんやりと眺めていた。