「…あい……、」



言い掛けた自分に、びっくり、だ。



しん。とした空気に、一瞬で我に返る。



スタジオ中が、凍り付いている。



『…あい…?』



空気、読めよ!!胸ぐらを掴んでやろうと思ったが、俺の言ったたった2文字じゃ、にぶいおっさんには伝わらなかった、らしい。ぽかんとした表情で、俺を眺めている。



『…藤城さん?あい…?』



って!まだ引っ張んのかよ!!



首を傾げて、俺をガン見する始末、だ。



「…あい…、会いたくなるんです。いつも。」



ごまかせた、か…?




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