息が整うまでの間、上半身裸のままのあらたの、ジーンズの膝に頭を委ねた。
そんなあたしの頭を、ゆっくりした優しい手つきで、撫でてくれていた、あらた。
「あらた。今日はどうしたの?」
膝の上から、あらたを見上げる。
「どうしたって、何がだ?」
そんな風にあたしに聞き返すあらたは、イジワルな笑みを浮かべている。
こんな風になったら、あらたはあたしが答えるまで、目線を外さない。
それが最近は分かっているから、あたしは観念して、口を開く。
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