キッチンにも、リビングにもあらたの姿はない。



どこに行ったんだろ?



思いながら、バスルームへと繋がるドアを開けた。



「おー、あんず。帰ってたのか。お帰り。」



あらたが、洗面台から顔をあげながら、あたしに声をかけてくれた。



「ただいま。あらた。」



言いながら、あらたの腰に抱きついた。



なんだか今日は、甘えたい気分。



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