「もー、ほら、血が出ちゃってる。」 くちびるの端が切れて、血が滲んでいる。 その血を拭き取ろうと、 動かした人差し指は…、 「……!!」 「なぁーに、ヤラシー顔してんの?」 妖しく笑う、あらた。 そのくちびるは、あたしの指先を軽く、噛んでいる。 舌先が、指先を舐める。 ゾクゾクとした快感が、指先から全身に広まった。 .