ムボウビハート

とにかくお前、こっち、こい。



引き上げてくれた、腕の強さが嬉しい。



あらたに連れられてきたのは、1枚の絵の前。



「……、」



見上げて固まったのは、そこにあたしがいたから。


大きなキャンバスの中のあたしは、大きな胸に抱かれている。



ちょうど、首から上が切れているから顔まで描かれていないけど、あたしにはそれがあらただって、わかる。



「あんずに、やる」



ぶっきらぼうに、絵を指差すあらた。




「ありが、とう」



返しながら、絵を見つめた。