「ちょっと頂戴?あたしのも、あげる。」



あたしが差し出したカップを受け取ったあらたは、自分のカップを手渡してくれた。



「ん。おいしー。」



甘い、抹茶ラテ。



「そうだろー。俺のちゅーの味、だろ?」



な?



カップ越しの、あらたの悪戯な瞳。



「違うよ。あらたのちゅーは、ハーゲンダッツのストロベリーだもん。」



「……そういうイミじゃねーよ。馬鹿。」



間接ちゅー、ってことだろ。



ボソッと呟いたあらた。



「……わ、わかってるしッ!!」



慌てて返した、あたし。




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