「とにかく、腹ごしらえだ。」


ほら、いくぞ。手を引いて歩き出した俺に、


「あらた、でも…」


戸惑い顔の、あんず。


「どうした?そんなに今すぐに、俺が欲しいのか?」


にやりと笑えば。


「ち、違うッ!!」


またも、あんずの顔は真っ赤だ。


「あ、あらた!ご飯作り直さないと…」


ナスのフルコースになっちゃうし…。


小さな声で付け足した、あんず。


そんな仕草が愛おしくて、可愛い。


「せっかく、あんずが作ってくれたんだ。食う。」


宣言をして、テーブルに向かう。


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