気付くと家の前にいた。
                                      目の前には息を切らして怒り気味の香鈴がいた。



俺達は呼吸が整うまで沈黙が流れた。
                                                         
沈黙を破ったのは香鈴だった。




『もぅ!…何なの?!何であたしが雅斗の都合でこんなに走んなきゃいけないの?!』

すごく怒ってた。
                                      でも俺はいつものように
                   「お前がトロイから一緒に帰って来てやったんだろ。」
                   なんて言ってみた。

                                      香鈴は言い返せなくなって顔を真っ赤にして
『雅斗の馬鹿!』
って言って家に入っていった。