『…彼女?この人が?』

不思議そうに首をかしげる雅斗。



『ええ。彼女さんなんですよね?!』

看護士さんは相変わらず笑顔で聞いてきた。



私は何も答える事ができなかった。

医師の説明を聞くため私は病室を出た。


先生の話によると…
雅斗は一部記憶喪失らしい…


だから私のことだけ忘れてしまったらしい。


私との思い出も忘れちゃったなんて…


その時私は最悪なことを思い付いてしまった。


思い付いてしまった私にはもう止まることなんてできなくなってしまった。


今しかチャンスはない…
今を逃したら今度こそ一生後悔する。



これしか手がない…