『んっ……』


雅斗の声が聞こえていてもたってもいられなかった私は



「雅斗?!大丈夫?」


心配した顔でのぞき込むと雅斗は平然と言った。


『君誰? なんで僕の名前知ってるの??』



「へっ?私が誰か分からないの?」


『うん。誰?』



唖然とする私の事なんてお構いなしにどんどん質問してくる雅斗。




そんな時…



ガラガラ…



『あっ小原さん目覚めましたね。小原さんが眠ってる間彼女さんがずっと手を握っていてくれたんですよ。優しいですね。』

何も知らない看護士さんが笑顔で言った。