俺は香鈴への気持ちにけりをつけたはずなのに未練がましく香鈴のようすを見に来てしまった。



香鈴は思ったよりも元気だった。だから安心した。



次の日何も知らない香鈴はいつものように学校に行った。


俺もばれないと思ってたけど、咲悠がかなり馬鹿だったから香鈴に話してしまった。
ほんとはやだってだだこねてくれるのをちょっと期待してた。


でも香鈴は『ほんと?!おめでとう!』って自分の事みたいに喜んでて正直悲しかった。

期待した自分が馬鹿だったなんて今更気付くなんて俺はどんだけ馬鹿なんだよ!って思った。



それから咲悠はやたらとベタベタしてきた。
そのたびに俺は「お前の事好きになったわけじゃないからひっつくな!」ってキツく言うと悲しそうな顔を見せた。


俺はそのつど香鈴に『彼女には優しくしなさいよ!』って怒られた。

ちょっと複雑で胸が痛んだ。