咲悠と話していたら…



突然知らない男の子に話しかけられた。

『あのさぁ…中原さんだっけ？…ちょっといいかな？』


「う…うん。」
誰だろう…ってかなんであたしの名前知ってんの？！


横目で咲悠を見るとﾆﾔﾆﾔしていた。
口ﾊﾟｸでなんか言ってきた。

…ん？…‘頑張れ！…くっついちゃえ！’…はぁ？…ヤダよぉ！…咲悠の馬鹿！

って言おうとしたら男の子に腕を引っ張られて音楽室まで連れてこられた。





男の子は何か話したそうに下を向いていた。


私はイラつきを隠しながら笑顔で
「どうしたんですか？」
って声をかけて手を差し延べようとした。



するといきなりその男の子は顔を上げて
『…俺、水嶋亮太（みずしまきょうた）です！…中原さんと友達になりたいんです。友達になっていただけませんか？』

私はその言葉に呆気にとられ言葉を失った。


すると水嶋君が心配そうにのぞき込んできた。


私ははっと気付き
「私なんかでよければ。」
と答えた。





水嶋君は嬉しそうに帰って行った。




その後も家に帰るまでやたらと男の子に告られたり友達になって欲しいと頼まれた。


今日はすごくつかれた。