中学校の入学式。
ここから新しい生活が始まる。
たくさん友達を作って,甘い恋をする。
それが私,春瀬綾女の理想の学校生活。

「あーやーめ!」
「わぁっ!?びっくりした〜!」
「もう中学生だね〜!同じクラスかな?!」
彼女は,齋藤瑠々。
小学生の時からずっと仲良しの私の大親友。
「えっと……。私は5組だ!」
「うっそ〜私2組〜」
瑠々とは違うクラスかぁ……
私話せる人いないんだけど。
「てか,5組と2組じゃ階も違うじゃん!!」
「神様のいじわる!!!」
瑠々と一緒に神様に訴えたあと,
自分のクラスへ向かった。


教室はざわざわしていて,
みんな誰かと喋っている。
私は人見知り発動してぼっち。
(はぁ,瑠々とクラス違うだけで性格変わるわ)
私は瑠々といるとうるさい。自覚もある。
だが,クラスが離れるとこれだ。
(もう,先生早く来てよ〜)
1人が耐えきれなくなり席を立って
トイレに向かおうと思ったところで,
担任らしき人が来た。
「5組の担任の工藤です。サッカー部の顧問をしています。1年間よろしく」
いかにも熱血って感じの担任だな〜。
苦手かも、、、。

休み時間になると私は真っ先に
瑠々のクラスへ向かうべく,
ドアに向かい教室から出ようとすると
向かいから人が出てきてドンッと
ぶつかってしまった。
「わっ!え、あすいませんでした!!」
名札の色が緑……ってことは!?
せ、せせせ先輩だっ!!!
「大丈夫だよ,そっちこそ怪我ない?」
「は、はい!大丈夫です!!!」
そう言うと私は逃げるように
瑠々の元へ向かった。