私はいつも高原くんのお芝居に元気をもらっているから。

私もそうなりたい。

「趣味は、なんですか?」

「高原さんのどこが好きなんですか?」

…と、次々と質問される。

その度、私は慎重に答えていく。

10分ほどして、面接が終わった。

「では、今日の面接は終了となります。合否は、後ほどご連絡させていただきます。お疲れ様でした」

「はい、失礼します」

私はドアの前でおじぎをし、部屋を出た。

緊張した………!

帰る途中で、待合室にいる梨紗先輩を見つけた。

「あ、同じ学校の子じゃない。あなたも?」

「は、はい……」

面接レベルに緊張する……!

「お疲れ様。お互い頑張りましょう」

「はい……」

美しく笑う梨紗先輩。

目が笑っていないように見える…。

私は、その場からすぐに去った。

ー ー ー ー ー ー ー ー ー

「あっかり〜!」

光里姉が大きく手を振っている。

横にいる男性2人。

あれが、本物の高原くんと蒲田くん……!

信じられないよっ……!

でも、なんか見たことあるような……。

最近に会ったような……。

なぜか不思議だったが、気にしないことにする。

「お、お待たせ……!」