そして、将星が、もし光里さんとデートするとなったら、僕と明里さんも付き合ってもらう…と言い、僕もついてきた。

そして、ファンの2人に気付かれないために、変装をしてきた。

「優香里さん、おじゃまします」

「おじゃまします」

将星に続き、家に上がった。

明里さんって、どんな人だろう………。

ファンの人にとって、僕と会うっていうのは自慢のネタだ。

明里さんも、そういう人なのかな……。

少し心配になる。

でも、初めから疑ってはだめだ。

本当はいい人かもしれないし。

「座ってください」

リビングに案内され、椅子に座った。

「優香里さん、光里さんはいらっしゃるんですか?」

将星が尋ねる。

「ええ、いますよ。光里〜、お客様がお呼びです」

優香里さんが呼ぶと、すぐに2階から光里さんが降りてきた。

「あ、こんにちは。」

光里さんは、ペコッと頭を下げた。

「こ、こんにちは」

僕と将星も頭を下げる。

「光里、このお二人は、光里に会ってみたいと言ってた」

「そうなんですね!私に何か御用ですか?」

その問いかけに、将星が答えた。

「い、いえ………!いつも優香里さんから話を聞いていて、一度会ってみたいな、と思いまして……!」

いつも強気な将星とは全く正反対だ。

どうしたんだろう…?

「そうなんですか!優香里姉から変な話とか聞いてません?」

ふふっ、と可愛らしく笑った光里さん。

「聞いてませんよ……!」

将星もにこっと笑った。