「明里、落ち着いて聞いてね」

「う、うん………」

光里姉はふう、と深呼吸をした。

「今度、蒲田くんとデートするって言ったよね?」

「うん」

なんだろ…?なんか、怖いけど…知りたい。

「か、蒲田くんがね。2人じゃ恥ずかしいって言ってて………」

そうだよね…、まだ話したことも、会ったこともない初対面の相手とデートなんて、ね。

「そのー…落ち着いてよ?本当に?」

「えー、何〜?」

もう、光里姉ったら…!

私がそんなにびっくりするようなことって何だろう…。

「_____明里…と、陽介くんも行くことになったの…」

「……ん?」

ま、待って。

私…と。

「た、た、た、高原くんっ…………!?」

状況が掴めないよっ…!

わ、わわ私と高原くん?

「そうなの。蒲田くんが『陽介でよくね?』って」

光里姉も信じられないという様子。

そ、そんなの私のハートがもたないですっ…。

「で、明里の第二次審査と日程が被ったから、その後ってことになってるよ」

頭がこんがらがってる。

「じゃあ、そういうことだから、ね?」

「ちょ、光里姉……!」

光里姉はニヤニヤしたまま屋上を出て行った。

わ、私からかわれてる……!

えーと、つまり。


光里姉と蒲田くんと私と高原くん…、で

ダブルデートをするってこと…!?