スマホの画面を見る。

『意気込み』の欄があるんだぁ…。

わ、私国語苦手なんだよぉ…!

ここは、美菜に助けてもらおう!

「美菜、意気込みのところ手伝って…!」

「おっけー!」

でも、たくさん入力しなきゃなぁ…。

「これさ、結構時間かかるよね…」

私がこぼすと、久留美も頷く。

「うーん。放課後やろっか?」

「そだね〜!」

美菜も久留美も本当にいい人だなぁ…。

「色々と、ありがとう…」

なんだか申し訳なってくる。

「ふふっ、いいんだよ!明里〜!」

「そーだ!久留美の言う通り!」

「も〜っ!2人ともいい人すぎるぞ〜!」

ふふっ、と3人で声を上げて笑う。

『キーンコーンカーンコーン』

チャイムが鳴り、先生が入ってくる。

「はーい、座って〜」

みんなが座り出す。

「じゃ、ばいばい」

2人も自分の席へ戻る。

ヒロインになれるのかな…。

あわよくばなりたいけどね〜…。

目を閉じて、妄想モードに入る。

〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜

「明里さん、よろしくね」

「はい!」

ヒロイン役の私と、ヒーローの高原くん。

「キスシーンがあるんだけど…大丈夫かな?」

き、き、キスシーンっ!?