ウソツキハート

「何、考えてんだ？」



あらたからの問いが、さ迷わせていたあたしの思考を引き戻した。



「…ん…？何でも、ない…」



弱々しく首を横に振れば。



「ウソ、つくなよ。」



なんて、あたしの目をのぞき込んだのはあらたで。



その目はなぜか、とても優しい。



どうして、今に限ってそんなに優しい目をするんだろう。



あたしはその優しい目から、気持ちをそらせなくなるというのに。



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